【今、インドが熱い】インドの成長を取り込む インド株式投資信託 徹底解説

株式

新NISAが始まり、巷ではオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式など)が騒がれてますが、実は今、インド株式が密かに人気が出ていることを知っていますか?

オルカンは既に投資してるから、もっと面白い投資先はないかなぁ

米国株は高すぎて今から買うのは怖いけど、新NISAも始まったし投資はしたい!

そんな方におすすめできるのがインド株式なんです!AIブームに乗りエヌビディアなど米国株が高値更新し続けていますが、ポートフォリオの中で存在感が増しすぎた米国株からのリバランス先として成長著しいインド株に注目が集まっているのです。

インド株式 Nifty50(ニフティ・フィフティ)とは

よし!インド株が熱いんだな!早く銘柄を教えてくれ!

そう思った方は、少し待ってください。確かにインド株式は注目されていますが、インドはあくまで新興国です。政治も比較的安定していますが、民主主義が浸透しているかといえば疑問ですし、社会制度もインド特有なものが多くあります。また、企業の財務諸表についても限られたものしか手に入れることしかできないため、日本株のような財務諸表を分析して高成長銘柄を選別するというアプローチは難しいです。

そこで、おすすめの投資先となるのがNifty50(ニフティ・フィフティ)です。

Nifty50はインドのS&P500

Nifty50とは、インドのナショナル証券取引所(NSE)に上場している企業の中から選出された上位50社の時価総額を基にした株価指数です。1996年4月に算出が始まり、基準日を1995年11月3日として1,000を初期値としています。この指数は、インド株式市場の動向を把握するための主要なベンチマークとして機能し、国内外の投資家にとって重要な指標となっています。

指数は、時価総額加重平均方式により算出されており、選定基準には流動性や浮動株比率が考慮されています。この方式は、米国株式ではS&P500やNASDAQ総合指数、世界株式ではMSCI ACWI(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)など、多くの株価指数が採用している算出方法です。

まさにNifty50はインドのS&P500指数と言っても過言ではないでしょう。

構成銘柄

Nifty50の構成銘柄を業種別にみると、金融が35%、ITが13%、エネルギーが11%、日用消費財が9%となっており、金融の割合が高く、内外の中央銀行の施策の影響を強く受ける可能性が高いです。ちなみに、S&P500のうち金融セクターが占める割合は13%ほどであるため、Nifty50に占める金融セクターの割合が高いことがわかると思います。

HDFC銀行(金融)

HDFC銀行は、インドを代表する高成長・高収益の金融機関です。1994年の設立以来、一貫して市場を上回る成長を続け、2023年にはHDFC Ltdとの合併により、世界第4位の金融グループへと進化しました。

特筆すべきは、高いROE(自己資本利益率)と健全な財務体質です。2023年3月期にはROE 16.86%を達成し、資本効率の高さを示しています。また、安定した自己資本比率を維持しており、リスク管理能力も高く評価されています。

HDFC銀行は、インド国内で約11%の市場シェアを持ち、8億人を超える顧客基盤は、今後の成長の源泉となります。デジタルバンキングへの積極投資は、顧客獲得コストの低減と収益性の向上に貢献しており、持続的な成長を支える重要な要素です。

今後、HDFC銀行は、インド経済の成長とともに、更なる発展が期待されます。グローバル展開も視野に入れた事業拡大は、新たな収益機会をもたらすでしょう。

HDFC銀行への投資は、インドの高成長市場へのエクスポージャーを得るとともに、安定した収益と長期的な成長を期待できる、魅力的な投資機会です。

リライアンス・インダストリーズ(エネルギー)

リライアンス・インダストリーズ(RIL)は、インド最大の民間企業として、そのダイナミックな成長と多角的な事業展開により、国内外の投資家から注目を集めています。年間売上高1兆ルピー超、フォーブスグローバル2000社ランキングにインド企業で唯一ランクインという実績は、RILが単なるインドの一企業ではなく、グローバルな投資ポートフォリオに不可欠な存在であることを示唆しています。

石油化学、精製、繊維といった安定収益基盤に加え、高成長の通信事業「ジオ」急拡大中の小売事業を擁し、景気変動に強いポートフォリオを構築しています。事業間のシナジー効果も高く、持続的な成長を可能にする強固なビジネスモデルです。

ムケシュ・アンバニ会長のリーダーシップのもと、AI、5G、デジタル技術への積極投資を推進しており、既存事業の効率化と新規事業創出の両面で成長を加速させています。特に、AI活用によるコスト削減と収益向上は、高い投資リターンに繋がる可能性を秘めています。

インフォシス(情報技術)

インフォシスは、1981年創業、インド発のグローバルITサービス企業であり、デジタル変革の最前線を走るリーディングカンパニーです。世界56か国以上に拠点を持ち、27万人を超えるプロフェッショナル人材を擁し、製造業、金融、小売、通信など多岐にわたる業界のトップ企業に対し、革新的なデジタルソリューションとコンサルティングを提供しています。

デジタルサービスとコンサルティング市場は、企業のDX需要の高まりを背景に、今後も力強い成長が見込まれます。インフォシスは、この成長市場において確固たる地位を築き、高い成長率を維持しています。直近の財務報告では年間成長率もプラスを維持、特にデジタルサービス部門が牽引しています。

インフォシスは日本市場を戦略的に重要視しており、2025年までに売上比率を20%まで引き上げるという野心的な目標を掲げています。製造業や金融業が盛んな日本市場において、デジタル変革ニーズは高く、インフォシスの成長余地は非常に大きいと言えます。M&Aや拠点拡大など、日本市場への積極的な投資も展開しており、今後の成長が期待されます。

AI、クラウド、IoTなどの最新テクノロジーへの投資を積極的に行い、常にサービスの進化を追求しています。人材育成にも注力し、技術者のスキルアップを図ることで、持続的な成長とイノベーションを支える体制を構築しています。

インド株式おすすめ投資信託3選

インド株はわかったけど、結局どれがおすすめなの?

インド株式を対象とした投資信託は複数ありますが、今回は手数料が比較的安いインデックス型でおすすめな投資信託を3つ紹介します。3つとも2024年に設定された新しい投資信託になります。注目すべきは、SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックス・ファンドです。手数料が0.2%台のインド株式投資信託でも一回り手数料安く抑えられており、2025年2月時点でインド株式投資信託の中でも手数料が最安となっています。

SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックス・ファンドで注意すべきは、ベンチマークです。ほかの2商品は先程解説したNifty50をベンチマークとしていますが、SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックス・ファンドはFTSE India 30/18 Capped Indexをベンチマークとしています。FTSE India 30/18 Capped Indexは、インドの中型・大型株のパフォーマンスを表す時価総額加重平均指数となっており、構成銘柄が230銘柄、セクター別では金融の割合がトップなのはNifty50を同じですが、日用消費財の割合がNifty50よりも高く、エネルギーの割合が低いという特徴があります。

商品名たわらノーロード インド株式Nifty50(アムンディ・インデックスシリーズ)インド株SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックス・ファンド
運用会社アセットマネジメントOne株式会社アムンディ・ジャパン株式会社SBIアセットマネジメント株式会社
手数料購入時手数料:なし
信託財産留保額:なし運用管理費用(信託報酬):年率0.2805%
購入時手数料:なし
信託財産留保額:なし
運用管理費用(信託報酬):年率0.2805%
購入時手数料:なし
信託財産留保額:なし
運用管理費用(信託報酬):実質的な負担:年0.2538%
特徴Nifty50指数(配当込み、円換算ベース)Nifty50指数(配当込み、円換算ベース)FTSE India 30/18 Capped Index(配当込み、円換算ベース)
取扱証券会社SBI証券
楽天証券
SBI証券
楽天証券
SBI証券

なお、Nifty50とFTSE India 30/18 Capped Indexを比較するとFTSE India 30/18 Capped Indexのほうがここ1年の上昇及び下落が大きくなっており、FTSE India 30/18 Capped Indexのほうがリスクが高いと考えられます。ただし、インド株式という面で比較すると、どちらも2024年の9月を高値として下落しているため、連動性は高いと思われます。

今、インド株式は買いなのか

魅力的な投資信託はわかったけど、インド株式は今から買った方が良いの?

結論としては、インド株式はここから積立などで買い下がっていくのであれば魅力的と言えます。

インド経済は中長期的に高い成長が期待されている一方で、足元では少し複雑な動きがあります。インドの経済成長は依然として魅力的で、国際通貨基金(IMF)によると2025年の実質GDP成長率は6.5%程度と予測されています。これは米国やユーロ圏、中国などと比べても高い水準です。人口増加や政府のインフラ投資、デジタル化推進といった政策がこの成長を支えていると見られています。また、インド企業の利益成長も概ね堅調と予想されており、これが株価を下支えする要素になりそうです。

ただし、最近の市場動向では、2024年9月以降、インド株式は他の主要市場に比べてやや低調で、例えばNifty 50指数はピークから調整局面に入っています。背景には、企業業績の伸び鈍化、インフレ懸念、原油価格の動向、そして海外投資家の資金が中国など他の新興国にシフトしている動きが挙げられます。

株価を見ると大手の投資家が動き出す30週移動平均線を下回っており、調整局面に入っていることは確実で、再度30週移動平均線を上抜けしないと本格的な情報は難しいでしょう。下値の目処は2024年6月につけた21,307ポイントや一旦上昇が抑えられた20,200ポイントと考えます。

下値の目処で買うことができれば一番良いと思いますが、「ちょうど底で買えた!」ということは難しいため、積立投資で買い続けることで、タイミングを外すリスクが減らしたほうが良い結果に繋がります。また、下落時は「もっと下がるかも」と怖くなって手が出せない人が多いですが、積立投資なら「あらかじめ決めたルールで淡々と買うだけ」と割り切れるため、冷静に投資を続けられるのは精神的なメリットも大きいです。

おすすめの証券会社

SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックス・ファンドについては、SBI証券でしか取扱がないため、SBI証券での口座開設1択となりますが、それ以外の2商品であれば、SBI証券と楽天証券どちらで口座開設しても問題ないと思います。

ただし、今、ネット証券業界は手数料の引き下げ合戦が勃発しており、楽天証券が手数料を引き下げるとSBI証券も追随するという状況になっています。個人投資家にとってはメリットが多い反面、ネット証券各社にとってはどれだけ企業の体力(手数料の引き下げ余力)があるかが重要になっています。この点を考えると、本業である楽天市場が楽天モバイルによって足を引っ張られるかたちの楽天証券よりも、SBI証券のほうが体力があると個人的には考えています。

企業の体力がなくなると魅力的な商品開発や施策を打ち出すことが難しくなってくるため、どうしても楽天経済圏でまとめたいという人以外は、SBI証券での口座開設がいいと思います。

SBI証券[旧イー・トレード証券]

まとめ

いかがだったでしょうか?インドは経済成長率は世界でもトップクラスで、2025年も6.5%を超えると予想されています。若くて大きな人口と政府の改革が、市場をしっかり支えています。最近の調整局面で株価が少し下がった今、中長期的な成長を狙うチャンスかもしれません。積立投資なら、下落時にも安く買えて、リスクを抑えながらインドの未来に投資できます。短期的な波はあるかもしれませんが、インフラの拡大やデジタル化の波に乗る企業が、これから大きく輝く可能性があります。興味があるなら、今が一歩踏み出す良いタイミングかもしれません!

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